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移住者インタビューその3


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更新日:2019年3月11日更新 印刷ページ表示

その3 岩渕 良太さん(34歳)


2009年、24歳のときに三島町へ移住。
一緒に来たパートナーとこちらで結婚し、現在はお子さまも2人生まれ、ご家族4人で大登地区に暮しています。
佐久間建設の森林事業部に勤めながら、NPO法人会津三島エネルギー研究会の理事長としても活動されています。

 

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三島町に移住したいきさつ

2009年の4月23日にこちらへ来たので、丸10年経つところです。
その翌日に「栃の王国」というイベント(詳しくは森のしごと舎ブログ<外部リンク>)があり、みなさんと顔見知りになったその日を今でもよく覚えています。

20歳の頃にカナダの農村部をホームステイしながら旅し、自分たちでできることは自分たちでするという暮らしに強く感銘を受けました。
自分も日本でそういう暮らしをしたいと思い、帰国してからの2~3年間働きながら移住地を探しました。
カナダで山スキーにはまり、雪があるところという以外は特に決まっておらず、探す中でだんだんと福島県、会津地域、三島町と絞られてきました。

森の校舎カタクリに滞在しながら、下郷町にある大内宿の茅の葺き替えを行う「田舎で働きたい」という1週間のプログラムに参加しました。
プログラム終了後もそのまま三島町に残り、役場の方に紹介してもらった仮住まいに滞在しながら、仕事と家を探しました。
当時は移住者への制度などもなく、空き家もほとんど把握されていない状況だったので時間がかかりましたが、地域の方に「この人、この町で仕事を探しているんだ」と間に入ってもらい、最終的に佐久間建設工業に決まりました。
まさしく自分たちは飛び込みだったと思います。

当初は農業部門での採用でしたが、ちょうど自分が来た年に、佐久間建設に森林事業部を立ち上げるという話があり、2年くらいは両方をかけ持ちながら、少しずつ森林事業部にシフトしていきました。

 

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お仕事について

ものづくりは全くの素人でしたが、作ることは好きだったのだとこっちに来てわかったように思います。
木を伐り、加工し、製品にする。
この10年で技術的にずいぶん進歩もしましたが、それ以上に思考の面で大きく影響を受けました。

今までは焼き物の器を見ても何も思わなかったが、今はどこで誰が作ったのか知りたくなる。
そういう思考の変化をもたらした10年間でした。
農産物はどこで誰が作ったのかというのが見えやすく、産直というのが当たり前になりつつありますが、木工品に関してはまだまだ現場と使い手がかけ離れていて見えにくいように思います。
ここで木の産直を目指しながら、これがどこの木で、だれが作ったものなのかというストーリーを伝えていくのが自分の使命だと思っています。
ものづくりはどこでもできるけれど、ここにいると木を取り巻く環境、すべての過程に関わることができ、それがいいと思っています。

 

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 住まいについて

この家は三島に来て培った知識と技術と経験が注ぎ込まれている作品、10年分の集大成と呼べるかもしれないです。
自分で言うのも何ですが、本当にいい家で、10年経ってようやくここまでできるようになったなと思っています。
簡単にはここまではできないと思います。
改修は段階的に行っていて、今第3次が終わったところ。
この先第5次くらいまでは続きそうです。

 

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来た当初は桑原地区に家を借りていましたが、こちらに来て5年目に空き家を取得しました。
町の空き家改修補助金の第一号だったんじゃないかな。
屋根や水回りなど業者にお願いしたところもあるけれど、自分たちで手をかけながら、少しずつ住みやすい家にしています。
「暖かくて、快適で、オリジナルな家」がテーマで、薪ストーブも入っており、室内は冬でも23℃はあります。

 

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子育てについて

子どもにとって今の環境がいいのか悪いのか、それは本人に聞いてみるしかわからないけれど、子どもにとっていいと思う環境を整えています。
仕事は定時に終わり、休みもはっきりしているので、なるべく多くの時間を子どもと過ごせるようにしています。
自分はゲームをするのではなく、外で遊びながら育ちました。
両親もアウトドアが好きで、そういった外で遊んだ記憶が自分の中に残っていて、自分の子どもたちにもそういう経験をさせたいと思っています。
薪割りを見せたり、スキーをしたり、どこかへ連れていくなど特別なことはしていないけれど、子どもが実際に見て経験するということを大切にしています。
将来子どもがそれをするかどうかは関係なく、実際に見て経験したことは必ずどこかに残っていくものだと思います。
そういう想いは仕事にもNPO法人会津みしま自然エネルギー研究会(HP<外部リンク>ブログ<外部リンク>)につながっています。

三島町のよいところ

自然の景観、四季の移り変わりというのは身体にいいだけでなく、心のゆとりにもつながります。
そして、ここには人の豊かさがあります。
三島町に集まる人はふるいにかけられて残ったコアな人々。
そういった人たちと話ができるのは何よりです。
10年前にはわからなかった話も今では分かるようになりました。
仕事で関わる人、見学会などに来る人、関わった人たちからものの考え方を学び、今の自分があると思っています。

それでも三島町には固執していません。
ここは居心地がいいけれど、またカナダや他にいいところがあれば、すぐ行けるような身軽さは持ち合わせていたいなと思っています。

 

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